ダンスのステップを表現した足元のイメージ
イメージ(AI生成)。特定の人物・会場・商品を撮影した写真ではありません。

アメリカの音楽から生まれた、ゆったりした踊り

社交ダンスのブルースは、アメリカのアフリカ系の人々の間で踊られていた踊りがもとになったといわれています。ブルースやジャズのゆったりした曲に合わせ、歩くように踊る踊りとして親しまれてきました。

社交ダンスが日本に紹介されたのは、第一次世界大戦後のこと。ワルツやタンゴなどとともに、ブルースも日本の社交ダンスの踊りとして知られるようになりました。

今では、教室やサークル、ダンスパーティーで、多くの人に踊られています。名前を聞いて音楽のブルースを思い浮かべる方もいるかもしれませんが、ここで紹介するのは、ペアで踊る社交ダンスのブルースです。

競技の10種目とは別の、パーティーダンス

社交ダンスの競技会で踊られるのは、スタンダード5種目とラテン5種目の10種目です。ブルースはそこには含まれず、ジルバやマンボなどと同じく、パーティーで楽しむ踊りとして親しまれています。

踊りの雰囲気は、スタンダード種目のスローフォックストロットに近く、それより少し速めの音楽で踊られるとされます。ホールド(組み方)を強く張りすぎず、リラックスして踊るのが特徴です。

競技の種目ではないからこそ、気軽に楽しめるのがブルースの良さ。パーティーで多くの人と一曲ずつ踊れることが、大きな魅力になっています。

歩くように踊れる、気軽な楽しさ

ブルースの魅力は、なんといっても気軽さ。歩くような自然な動きでフロアを進み、少しずつ向きを変えながら踊ります。ステップがゆっくりで繰り返しが多いので、相手と組んで踊りながら会話を楽しむこともできます。

代表的なステップには、向きを少しずつ変えながら進む「クォーターターン」などがあります。少ないステップの組み合わせでも、一曲を通して踊れるのがうれしいところです。

ダンスパーティーでブルースの曲が流れると、初めて会った人とも、自然に一曲踊れる。人とつながるきっかけをくれる踊りです。

ゆったりした4拍子と、「スロー・スロー・クイック・クイック」

音楽はゆったりした4拍子。2拍分の「スロー」と1拍の「クイック」を組み合わせ、「スロー・スロー・クイック・クイック」と数えて踊ることが多い踊りです。

一歩一歩をゆっくり置けるので、どちらの足に体重が乗っているかを確かめながら踊れます。相手と同じタイミングで動き出す、社交ダンスの基本を味わうのにぴったりです。

慣れてきたら、足元だけでなく音楽にも耳を傾けてみてください。ゆったりした曲の中で、二人の歩みがそろっていく心地よさがあります。

初めての社交ダンスに、よく選ばれる踊り

ブルースは、比較的簡単なステップで踊りやすく、これから社交ダンスを始める人に向いているとされる踊りです。公民館などの初心者教室でも、ジルバやワルツなどと並んで取り上げられています。

基本を覚えたら、パーティーですぐに踊れるのもうれしいところ。テンポの違うジルバと一緒に習うと、ゆったりした踊りと軽快な踊り、両方の楽しさを味わえます。始める種目や順番は教室や講習会によって違います。

ブルースで覚えた歩き方や組み方は、ワルツやスローフォックストロットなど、ほかの種目を習うときにもつながっていきます。最初の一曲として、長く付き合える踊りです。

まず聴きたい『Moonlight Serenade(ムーンライト・セレナーデ)』

ブルースの雰囲気を味わうなら、ゆったりしたスウィングの名曲を聴いてみてはいかがでしょうか。例えば、グレン・ミラー楽団の『Moonlight Serenade(ムーンライト・セレナーデ)』。1939年に録音された曲で、グレン・ミラーを代表するテーマ曲として知られています。

やわらかなサクソフォンの響きと、ゆったり流れる4拍子。目を閉じて聴いていると、二人でゆっくり歩いていく様子が浮かんでくるようです。曲名を知らなくても、どこかで聴いたことがある方もいるでしょう。

この曲は踊りのために作られたものではなく、演奏によってテンポも違います。実際に踊るときは、ブルースに合うテンポの曲を講師や仲間と選びましょう。

定番だけではなく、新しい演奏や好きな音楽でも

ブルースの楽しみは、昔のスウィングの名曲だけではありません。ゆったりした4拍子の曲なら、今のバラードやポップスを編曲した演奏でも、ブルースを踊れます。聴き慣れた歌で踊れると、それだけで楽しくなります。

『ムーンライト・セレナーデ』を入口にして、「この曲で歩いてみたい」と思える一曲を探してみてください。パーティーで好きな曲が流れたら、誰かを誘って踊ってみるのも素敵です。

SNSで探すときは、「ブルース 社交ダンス」などの言葉を使ってみてください。ブルースだけで探すと音楽の情報が多く出てくるので、「社交ダンス」と組み合わせると、踊りの動画に出会いやすくなります。

ゆったり歩いて、会話もできる。ブルースならではの気軽さで、二人で踊る楽しさを味わってみてください。

参考・確認した情報

日本への紹介は辞典の解説、ルーツとスローフォックストロットとの関係はダンススタジオの種目解説、パーティーダンスとしての位置づけと初心者教室の例はダンスサークルと自治体の資料、曲の情報は音楽事典の解説で確認しています。ブルースのルーツには諸説があります。確認日:2026年10月30日。

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